2025年7月、史上最高の「あらかねの器」が実現する
2025年7月、パシフィコ横浜。東京フィルハーモニー交響楽団、作曲家・椎名豪、そして声優・鈴木みのり。三者が織りなす、史上最高の『あらかねの器』が、今まさに実現しようとしている。
この奇跡のステージを最大限楽しむために、私たちはまず、この楽曲が歩んできた苦難の道のりを知る必要がある。
「あらかねの器」とは
2020年に公開された藤原肇(CV.鈴木みのり)のソロ曲。作曲を担当したのは如月千早の「隣に…」、高垣楓の「こいかぜ」などでお馴染みの椎名豪。椎名豪楽曲はオーケストラによる壮大な曲調が特徴で、歌い手にも演奏に負けないだけの歌の力が求められる。実際に、椎名豪にソロ曲を提供されたアイドルはアイマス界でも一握りで、すなわちトップクラスの歌唱力を持つことを意味する。
実際に藤原肇も、あらかねの器の登場によってシンデレラガールズのラスボス・高垣楓と並び「土のラスボス」と呼ばれるようになる。そんなあらかねの器だが、ライブでの歌唱は決して平坦な道のりではなかった。
「あらかねの器」ライブにおける苦難の歴史
コロナ禍に翻弄された初披露
2021年1月、初披露の場となったライブは、コロナ禍の影響で直前に無観客での開催を余儀なくされる。それでもただでは転ばない。アイマス界でもトップクラスに壮大な難曲を、「肇の今までの人生が詰まっているから、その気持が歌詞に乗って届いたら嬉しい」と満面の笑顔で歌い上げる姿は、プロデューサーの心を撃ち抜いた。
そして翌2022年1月。満を持して臨んだ2度目の挑戦もまた、無観客開催という結果に…。
しかし、2022年4月。3度目の正直で、ついに有観客での披露が実現。極寒のベルーナドームに響き渡った「あらかねの器」は、万感の想いを乗せて、観客の心を揺さぶった。
実はこの公演、鈴木みのりさんにとって特別な2週間の始まりだった。というのも、この1週間後には自身がメインヒロインを務める「マクロスΔ」の作品内ユニット「ワルキューレ」の単独ライブが控えていたのだ。あらかねの器を披露した翌日からは、ワルキューレのリハーサルに全力投球。そしてそのライブでも、メンバーから観客まで漏れなく涙させるほどの圧巻のパフォーマンスを見せた。故にこの2つのライブは、鈴木みのり史における伝説の2週間として語り継がれている。
質で圧倒した岩手
そして2024年3月、有観客初披露という宿願を果たした後の4度目の歌唱では、純粋な歌の質で場を圧倒した。余裕すら感じさせる表情に幅の深い緩急、極めつけに原曲の5倍はあったんじゃないかという長さのロングトーンで現地のプロデューサーにとどめを刺した。鈴木みのりさん自身も、後に中島由貴さんのイベントに出演した際にこの時の歌唱には相当な手応えがあったことを語っている。
そして「あらかねの器」は完全体へ
過去4回で感情と質の両面で極みに達したかに思えたこの曲だが、2025年7月「あらかねの器」は新たな挑戦の舞台へ。もう次はどうしたらこれまでの歌唱を越えられるのかと思っていたところに、椎名豪御大がフルオーケストラを引っ提げて参戦しますは最高の回答。「あらかねの器」という曲の集大成になる予感がするオケコンのチケットは12月28日現在絶賛申し込み中。
ちなみにオケコンの1ヶ月前にはデレステ10周年ツアー福岡公演でも藤原肇役鈴木みのりさんの歌が聴ける。オケコン側があらかねの器確定演出なので福岡で歌う可能性は限りなく低く、ここまでに藤原肇ソロ2曲目がお出しされたら嬉しいなと贅沢な考えを持ったりしている。開催は福岡が先だがチケット申し込みはオケコンが先なので各位ご注意を。
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