声優・鈴木みのりの歌声が再び!みのりダイアリー1周年イベントの概要
先日、2025年5月4日に「みのりダイアリー」番組イベントの開催が発表され、その中で待望の歌のコーナーが設けられることが明らかになりました。鈴木みのりさん自身の言葉によれば「ご縁のあるor勝手に感じた…楽曲達をcover予定です」とのこと。この一言から、どんな曲が披露されるのか、ファンの間で、そして私の脳内で早くも予想が飛び交っています。
ここ最近は「鈴木みのり」として歌声を聴ける機会が非常に限られています。直近の歌唱は2024年12月「オーバーラップ文庫 ナイトドリームフェス」での「黒の召喚士」EDテーマ「Wherever」。その前となると、なんと2023年3月の鈴木みのり3rdライブツアーまで遡らなければなりません。事務所移籍に伴いレーベルからも離れ、ソロアーティスト活動が止まっているためです。
「鈴木みのりとしての歌」は特別
この約2年の空白期間により、声優としての鈴木みのりさんは知っていても、アーティスト・鈴木みのりの歌に触れる機会がなかった方も少なくないでしょう。もちろん、プロセカやアイマスなどでのキャラクターソングを通じて彼女の歌声を楽しむ機会は数多くありますが、キャラクターを演じる歌と「鈴木みのり」自身の歌では、その表現の幅や感情の込め方に大きな違いがあります。彼女が自分の体験から得た感情を紡ぐカバーやオリジナル曲には、キャラソンからは得られない独特の栄養価と魅力が詰まっているのです。
キャラの人生を丸ごと背負って歌える人が、自分の人生を背負って歌うわけです。それがソロの魅力なんです。
みのりダイアリー1周年イベントのセトリ
昼の部
- 青い栞 – Galileo Galilei
- 私は雨 – 25時、ナイトコードで。
- ドキメキダイアリー – asmi feat. Chinozo
夜の部
- 青い栞 – Galileo Galilei
- ノマド – 25時、ナイトコードで。
- ドキメキダイアリー – asmi feat. Chinozo
久しぶりに「鈴木みのりとしての歌」を浴びた感情

2年ぶりとなる、生の楽器に合わせた鈴木みのりさんの歌声。その瞬間をどれだけ待ち望んだことだろうか。開演前の期待と少しの不安が入り混じる中、ステージに現れた彼女は、以前と変わらない、いや、むしろ以前にも増してどっしりと構え、余裕すら感じさせるパフォーマンスを見せてくれた。
ゆるいMCから一転、歌い出した瞬間に空気が変わる感覚。2番に向けて熱量を増していく歌声の力強さ、あえて語尾を切ることで喋るように歌う表現。この2年間、聴きたくてたまらなかった「鈴木みのりの歌」が、確かにそこにあった。気付けば服の裾を強く握りしめていた。それは、初めて彼女のワンマンライブで体験した、感情が大きく揺さぶられる感覚の再来だった。
歌を聴けることが当たり前ではないと改めて思い知らされたからこそ、この日のステージは格別だった。失われた時間ではなく、この再会によって得られた喜びに目を向けたい。この2年間で彼女が経験してきたであろう様々なことが、歌声にも表現にも深みを与えていることを確信した夜だった。
「青い栞」
ライブの幕開けを飾ったのは「青い栞」。鈴木さん自身もMCで「今の自分だからできる表現」「この曲から始めたかった」と語っていたように、特別な意味を持つ選曲だったのだろう。歌詞の中にある、今を肯定するようなフレーズが、彼女自身のこれまでの歩みと今の想いを重ねているように感じられた。ファンとしては、「どうかまた会えますように」「空白を埋める言葉は」といった歌詞に、待っていた私たちへのメッセージも込められていたら、と願ってしまう。
それはそれとして、最後になった3rdライブツアーで歌われた「夏のばね」での未来への決意と、今回の「青い栞」での現在地への肯定。その対比と繋がりが見事であり、選曲の妙を感じた。その2曲ともを作った尾崎雄貴さんに祈りを捧げたい。

昼公演のみ:「私は雨」
次に披露された「私は雨」は、原曲の4つ打ちドラムが印象的なだけに、ピアノデュオのアレンジで大きく表情を変えた一曲だった。原曲が持つ、覚悟を決めた後の「あたたかい雨」という印象に対し、今回の演奏はもう少し湿度を帯び、切なさや感傷的な響きを伴う。まるで、覚悟を決めるまさにその過程を歌っているような、そんな印象を受けた。
夜公演のみ:「ノマド」
昼公演で「私は雨」が披露された時点で、公演替わり曲がプロセカ枠だとすると夜公演は「ノマド」ではないかと予想していたファンも少なくなかっただろう。実際に鈴木さんの口からそのタイトルが告げられると、思わず背筋が伸びるのを感じた。周囲から息を呑む音が聞こえたのも無理はない。
そして、「今一緒に歩いていて、この先置いていかれないように、ずっと隣を歩いていられるように頑張りたいなと思う大好きな女の子がいる」という語りから「ノマド」へと繋いだ演出は、涙を流さずにはいられなかった。その言葉を受けていたので、あの曲を笑顔で歌う姿に「絵名に向けて」の想いが込められていたのではないかと考えたりもする。
「ノマド」のように余白の多い楽曲を鈴木さんが生で歌うとすごいことになるという話は折に触れてしていたが、今回もまさにその通りの圧巻のパフォーマンスだった。今回はあくまで「鈴木みのり」としての「ノマド」であったが、もしいつかニーゴとして歌う機会があれば、また異なる角度から心を強く揺さぶるパフォーマンスを見せてくれるに違いない。それは「限りなく灰色へ」での経験からも想像に難くない。まさに、この日限りの特別な「ノマド」であり、最高の時間だった。
「ドキメキダイアリー」
「ドキメキダイアリー」は、アニポケで自身が演じるリコの心情に寄り添った楽曲であり、ピアノがアニポケ劇伴担当のコーニッシュさんということもあって、どのような表現になるか注目していた。なんならアニポケ主人公と音楽担当が組んでいるので、かなりアニポケ色が強いパフォーマンスになると想像していた。しかし実際に聴くと、それはまた少し違う印象を受けた。それはリコに寄せて歌ったわけではないからということに尽きるとは思う。
以前ミノとタンの中で、リコとして「ライジングボルテッカーズラップ」を歌う際にどう歌うか悩んだ末に、リコのキャラクター性も踏まえて抑え目にした、という話があったと記憶している。そのため、シンプルに鈴木みのりとして歌った時の上手さと、ライジングボルテッカーズラップの時の歌の距離感でアニポケ色をあまり感じなかったのかなと。ピアノデュオという編成の影響もおそらくあって、これが例えばバンドセットでアニメ映像と共に歌えば、しっかりアニポケ色を感じるのでしょう。逆に言うと、アニポケでしか鈴木さんを知らない人は「こんなに歌える人だったの!?」と驚くだろうと思うので、どこかで歌ってほしい気持ち。
昼夜公演での変化と深化
青い栞もドキメキダイアリーも、2回目とあってより伸びやかにパフォーマンスされていた印象。ドキメキダイアリーの最後で涙ぐんでいたのは単体というよりはこのイベント全体やここに至るまでの過程を総合しての感情だったのかなと思いつつ、そこはわからない。ただ、鈴木みのりの歌は泣きそうになってからが本番であるということを人類は思い出した。昼の段階でほしかった全てを摂取できたと思っていたが、これもあった。涙ぐむとむしろパフォーマンスに凄みが増す人だった。
企画パートの内容まとめ

【昼の部】みのりダイアリーにやってほしい企画
「デビューしてから10年の振り返り」:それをやるなら10周年記念のイベントですよねと運営チームに圧をかける結果に。
「みのり、なにかを始める」:例として挙げられた簿記が確定申告の役に立つという話で、それをしたら収入が分かってしまうし、その中に皆さんのお金が入っていると思うと嫌だという流れに。
【夜の部】風船リレー三連単
観客が列ごとにチームを組み、風船リレーがもっとも早い列を鈴木さんが三連単で当てたら賞金が出るというゲーム。全4レース実施されたが、残念ながら的中ならず。
【夜の部】みのでみー賞
視聴者から募った「みのりダイアリーの名場面」の得票が最も多かった回を決める企画。最終的に大量の投票が集まったとのことで、昼の部は番外編としてトップ5に入らなかったものも紹介された。
- 2ページ目「色違いニャローテを自引きする鈴木みのり」
- 3ページ目「8番のりばで絶叫する鈴木みのり」
- 4ページ目「ケンタッキーを食べる鈴木みのり」
- 8ページ目「寺崎さんとおしゃべりする鈴木みのり」
- 7ページ目「アンケートに不服な鈴木みのり」
という結果に。ちなみに投稿者は8番のりばに投票しました。
表現者としての深化と未来への期待

「鈴木みのりとして」「生の楽器に合わせて」歌うのは、実に2023年3月の3rdライブツアー以来のことだった。これだけの期間が空いたにも関わらず、パフォーマンスに一切の揺らぎや不安は感じられなかった。むしろ、歌声にも立ち振る舞いにも、確かな進化と深みが増していた。
鈴木みのりという人は元々、歌と演技の境界が良い意味で曖昧な表現者だ。アーティスト活動が一時的に止まっていたとしても、その歌声が鈍る心配はしていなかった。事実、キャラクターとしてのライブパフォーマンスにおいても、「むしろ前より上手くなっているのはなぜ!?」とその進化に驚かされ続けてきたのだから。
今回のステージは、様々な経験が表現者としての鈴木みのりを豊かにし、それが歌にも明確に表れることを改めて確信させてくれるものだった。滅多に聴けないからこそのありがたみを胸に、これからも彼女の歌を楽しみに生きていきたい。そう強く思わせてくれる、素晴らしい時間だった。
そしてみのりダイアリー制作チームにも、この場を借りて最大級の感謝を送りたい。事務所の移籍、レーベルからの離脱、そしてそれに伴うミノとタンの終了。ファンとしては不安を感じてしまう状況の中で、1年も経たずに新たな個人番組を立ち上げてくれたことは、本当にありがたいことだった。それに加えて、今回のイベントで鈴木さん本人から「(制作チームが)歌う場をなくしてはいけないとずっと動いてくれた」という趣旨の言葉を聞くことができ、感謝の念に堪えない。願わくば、この番組が「林原めぐみのTokyo Boogie Night」のように、末永く続いていくことを願っている。
事前予想の記録
- 菫(であいもん)
- ロケットビート(CCさくら)
- ドキメキダイアリー(アニポケ)
- ハロ(アニポケ)
- Baetiful World(エヴァ)
- ノマド(プロセカ)
- ホシキラ(マクロスF)
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歌唱スタイルの予想
生演奏の可能性
楽器ありの生演奏であれば最高に贅沢な時間になるでしょう。特にしっとりとした曲であれば、鈴木みのりさんの柔らかくて暖かくて切なくなる歌声をより引き立てるはず。
過去のイベントを振り返ると、いくつかの可能性が考えられます:
ピアノ伴奏
末永華子さんとのピアノデュオは、過去に素晴らしい演奏を披露してくれました。あの組み合わせが再現されれば、それだけで嬉しくて懐かしくて涙してしまうかもしれません。ピアノの場合、過去のバースデーイベントでピアノを弾かれていたコーニッシュさんも今はアニポケの劇伴で縁があったりするので熱い。
ギター伴奏
ボーダーTシャツにサングラスのあの人がギター片手に乱入してくれたらいいなとも思っています。
現実的にはカラオケ音源
しかし、冷静に考えると配信番組のイベントという性質上、カラオケ音源での歌唱が最も可能性は高いと言わざるを得ません。とはいえ、カラオケであっても久々の鈴木みのりさんの歌なので、泣き崩れるには十分でしょう。
※追記
4/1(火)に、コーニッシュさんが参加してのアコースティック歌唱となることが発表されました
歌唱曲願望(純カバー編)
まず、過去のカバーでの登場率が高いアーティストやジャンルを紹介しておきます。
- 坂本真綾さん
- やなぎなぎさん
- 尾崎雄貴さん(Galileo Galilei/BBHF)
- 大塚愛
- エヴァ
- CLAMP作品
- ゼロ年代アニメ
- ボカロ
特に坂本真綾さん、なぎなぎさん、尾崎雄貴さんは3大鈴木みのりに影響を与えたアーティストと公言されているほどで、この3人の中から1曲はほぼ間違いなく入るはず。
坂本真綾さんだと菫を歌ってほしいとはずっと思っていて。単純に曲が好きなのはもちろん、鈴木さんも出演したアニメ「であいもん」の主題歌なので、キャラとしての文脈も乗ってよりよい体験ができるはず。
最近Galileo Galileiのライブに参戦されていたので、その意味では「ご縁のあるor勝手に感じた」に当てはまる可能性は高そう。ちなみに尾崎さん楽曲だと2022年のバースデーイベントで歌った「真夜中のダンス」がカバー史上トップクラスに心を動かされたので期待大です。
もし木之本桜の誕生日である4月1日にクリアカード編2期の情報が出たとしたら、カードキャプターさくら関連の曲を歌うこともあるかもしれません。「ロケットビート」とかどうでしょうか。

アニポケ楽曲
ドキメキダイアリー
リコ歌唱のドキメキダイアリーを望む声は常にありますよね。あれは明確にリコの心情を歌った曲なので、実現すればアニポケ勢的には夢のカバーです。ちょうどリコの初めての冒険に区切りがついたタイミングなので、今聴けたらとても沁みるはず。
ハロ
仮にゲストがいるとしたら、ロイ役の寺崎裕香さんが参加してのハロ歌唱なんかもアニポケ勢的には熱い展開です。レックウザライジング編の終盤でもハロの歌詞をもじったタイトルが出てきたりで、2人の冒険の中でも印象的な曲なのでね。
宇多田ヒカル楽曲
願望枠。2021年のバースデーイベントで歌った「One Last Kiss」が気持ち良すぎたので。どこぞのフェスでそのままお出しできるレベルの仕上がりでした。曲の一番盛り上がるところを裏声で攻める感じとか、アプローチが似ていて宇多田ヒカルさんの曲との相性がいいのではと思っています。なので他の曲も聞いてみたい。エヴァ絡みで「Beatiful World」とか。

歌唱曲願望(セルフカバー編)
プロセカ関連
ノマドを歌ってほしい願望は強いです。なぜこの曲かと言うと、ニーゴのワンマンライブでもやらない限り、プロセカ側でこの曲の生歌が聴ける可能性は低いと思うんですね。しかし余白の多い楽曲構成とストーリーとの関わりの深さから、鈴木さんが生で歌えば間違いなく音源以上の体験ができるはずです。過去にソロのライブで「携帯恋話」や「限りなく灰色へ」といったプロセカ曲を歌った実績があるので、許可取り的にも不可能ではないはず。
マクロス関連
過去のソロライブでセルフカバーしたワルキューレ楽曲については、今回は可能性が低いと感じます。このタイミングで鈴木さんが歌う明確な理由が見当たらないためです。むしろ、マクロスΔの10周年という強い文脈が来年に控えているので、その特別な機会までありがたみを貯めておきたい気持ちがあります。
マクロス関連であれば、過去作の曲を歌う方が想像しやすいです。ちょうど新作マクロスのオーディションが行われているタイミングということもあり、鈴木さんとマクロスの関わりの原点に立ち返るような選曲があるかもしれません。鈴木さんがマクロスΔの歌姫オーディションで歌ったホシキラなどは、原点回帰としてぴったりの選曲ではないでしょうか。
コメント
コメント一覧 (1件)
的中お見事。ソロライブ歌唱は初めてだったので夢みたいな時間で一瞬でしたね….ライブだけでも映像収録してくれるなら買いたくなるんですけどね….