【ネタバレ注意】プロセカ「水底に影を探して」ストーリー振り返り。進級を経たニーゴの現在地は…【25時、ナイトコードで。】

プロセカ「水底に影を探して」ストーリー振り返り。進級を経たニーゴの現在地は…
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あらすじ

まふゆが奏の元へ身を寄せてから、再び4人そろってナイトコードで活動を再開した奏達。各々がこれからの自分に想いを馳せている中、誰もいないセカイでは変化が起こり始めていて——。

プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク【プロセカ】

ストーリーを読む限りでは、進級後の4人が今どんな状態なのかをそれぞれ整理していく話なのかなという印象。故に、従来の箱イベ・混合イベのような頻繁に開催されるものではなさそう。

進級前の1年の振り返りはこちらでどうぞ

【チャプター1】まふゆの現在地と謎の湖

まふゆの罪悪感

「【チャプター1】朝比奈まふゆ」で描かれたのは、「仮面の私にさよならを」で家を飛び出してからの一連の出来事と現在のまふゆの心境。

奏の家に身を寄せたことで最悪の状態からは抜け出したものの、根本的な解決のためにはいずれ家族と向き合わなければいけないという現実と、それを理解しながらも怖くて動けない感情の間で板挟みになって苦しみ、罪悪感を抱えている様子。

まふゆが抱える罪悪感の根本は「私のせいで心配をかけている」「帰らなきゃいけない」という感情からで、やはりまだ長年染み付いた「いい子」としての思考は抜けていないのが問題の根深さを感じさせる。

まふゆ父の登場

今回のイベントでは、家庭の荒れ具合に対して描写があまりにも少なかったまふゆ父が立ち絵・ボイスを引っ提げて本格参戦。まふゆ父、事情は分からないながらも深く悩んでいるまふゆの心に寄り添う発言をしたり奏に謝罪をしたりと、かなり「いい人」という印象を受ける。

まふゆ父とまふゆ母のテンション感が違うことも含めて、イミシブル・ディスコードの時に想像していた朝比奈家の環境から遠いものではなさそう。

まふゆ母の怖い部分を見れば見るほど、普通に生活できてるまふゆ父はなんなの?となるが、あの怖い部分を見せていないだけというか、見えるレベルまで干渉していないだけっぽいですね。会話を見る限り家庭内のことは母が主導権を握っていて、父は母に同調するだけでしたし。

【プロセカ】「イミシブル・ディスコード」のネタバレ感想 まふゆ母と奏の直接対決!助けて東雲慎英!【ニーゴ】

まふゆ父、良くも悪くも仕事中心で家のことはまふゆ母に任せっきりだったのでしょうきっと。まふゆ父が問題を認識したことで状況がよくなればいいですが果たして。

まふゆ母、「何も与えるんじゃなかった」からのこの取り乱し方を見るに、まふゆが本当に家を出ていくなんて想像もしていなかったんでしょうね。まふゆ父の態度からして、まふゆ母が奏に憎悪を向けて暴走するようなことになる可能性は低そうなのが救いか。

セカイに生まれた湖

まふゆの変化から新たに生まれたのは、湖のような場所。その湖の中には奏の曲や医学部の参考書など、正負を問わず「まふゆの想いと関係するもの」がある。

ミク曰く「この場所が生まれたのには、きっと意味がある。まふゆにとって、大事なものがここにある。」とのことで、「暖かいものも苦しいものもまとめて受け止めた先で何かを見つける」ことがワールドリンクイベントの着地点になりそう。

まふゆが今苦しんでいるのは、これまで感じないようにしていた痛みと向き合っている証。KAITOが「今抱えている感情から逃げるな」と言うのも、まふゆが本当の自分を取り戻すのに必要な過程だからでしょう。

【チャプター2】瑞希の現在地と謎の絵本

逃げた「その先」

瑞希の「逃げてもいい」という助言がまふゆの救いになったものの、逃げた後にどうするかは瑞希自身も分からない。根本の問題と向き合った経験がないから。結果的にまふゆが家を飛び出す後押しをしたことに責任を持つ必要があると感じつつも、具体的な行動には繋がらない状況に思い悩む瑞希。

やはり進級後の瑞希は、先延ばしにしていた自分自身の問題との向き合い方がメインになりそう。

MEIKOの助言

瑞希の悩みを知ったMEIKOは「問題に向き合えばいい」と、東雲絵名顔負けの直球回答をする。

「ボクのあしあと キミのゆくさき」の時は真っ直ぐぶつかろうとする絵名を諌めたMEIKOだったが、ここへ来て瑞希の背中を押すようになった心境の変化にも目が向く。

謎の絵本の中身

セカイに生まれた湖の中から出てきたという絵本。登場するのは主人公の「うさぎさん」とその父母、そしてうさぎさんの友達の「いぬさん」「はりねずみさん」「ねこさん」。

父母を喜ばせようと動き続けた結果動けなくなってしまったうさぎさん。うさぎさんに「あたたかい音楽」をくれたいぬさん「迷いながら進むうさぎさんの絵」をくれたはりねずみさん「やさしい言葉」をくれたねこさんと、ニーゴを思わせる内容が続く。

絵本の内容から、自分の言葉がちゃんとまふゆの助けになれていたと知った瑞希は、「うさぎさんに負けられない」と自分自身と向き合う決意をする。

絵名の「待ち続ける」という決断で瑞希が心の準備をするための猶予が生まれ、まふゆ問題は瑞希が腹をくくるきっかけとなった。その点では、直近の流れは結果的に瑞希にいい影響を与えたといえる。

【チャプター3】絵名の現在地、届いていた絵

絵名が目指す道と迷い

絵画教室終わりに二葉とケーキを食べる絵名。進級直後ということもあり、自ずと進路の話になる。進級以前から美大志望を公言していた二葉の問いかけに対し、はっきりとした答えを返せない絵名。

リンが伝える絵名らしさ

キャンバスに向かう絵名の表情を見て安心した様子のリン。苦しそうに絵を描いていた絵名はもういない。ただ、冷静に自分を見られるようになったから今だからこそ、絵に向き合いきれなかった過去が絵名に絡みつく。

自分に美大を目指す資格があるのかと弱気になる絵名に、リンは「絵名らしくない」と伝える。絵名のことをずっと気にかけてきたリンが語るのは、苦しみながらも絵を描き続けてきた絵名の強さ。ギリギリのところで絵の道に留まらせた反骨心の強さもまた絵名の長所なのだ。

届いていたもの

レンの提案でリン・レンを描くために訪れたのはセカイの湖。時折聴こえる奏の曲とともに浮かび上がったのは、東雲家に泊まった時のまふゆの表情を描いた絵名の絵。まふゆの想いから生まれた湖に絵名の絵があるということは、それがまふゆの心に響いたということ。

かつて「あなたには興味がない」と言い放ち「馬鹿にしやがって」を引き出したまふゆが、絵名に描いてもらった絵を大事なものとして心の中に置いていた。それは絵名にとって進路への迷いを断ち切るきっかけ以上の意味を持つ気がする。今の絵名に「持っているか持っていないか」という思考はないだろうけど、それでも。

既定路線だが苦難の道を絵名は往く

美術系の高校全落ちなんかもこのための前フリだと思ってはいましたが、やはり絵名は美大を目指す展開になりそう。これ自体は多くの人が予想していた展開でしょうが、王道ゆえに道は険しい。これまでのイベントはどちらかと言えば過去の自分と向き合うことがメインで、評価基準が自分であるがゆえに一定以上の努力をすれば報われる保証がある苦しさだったと言える。

しかし受験となると、報われるかどうかを左右する要素は他者からの評価が大半を占める。「音ゲーで一人だけブルーピリオドやってる」と言われることもあった絵名さんですが、そのブルーピリオドの主人公が蕁麻疹を掻きむしる程に追い込まれた美大受験に東雲絵名は挑むのだ。これまでどちらかといえば「救う側」としての立ち回りが多かったニーゴ内の関係性も変わる可能性がある。絵名がどうしようもなく追い込まれてしまった時、瑞希やまふゆはどう動くのか。楽しみ半分怖さ半分です。

【チャプター4】奏の現在地と謎の少女

奏に生まれた迷い

家を飛び出し、奏の家で生活しているまふゆ。イミシブル・ディスコードで「まふゆの傍から離れない」とまふゆ母に啖呵を切って、その言葉が嘘ではないことは行動で示している。

それでもいずれはまふゆも両親と向き合わなければならない、今の状況がその場しのぎでしかないことを思うと、自分の曲がどれだけ力になれているのか自信がなくなる奏。

そんな様子の奏を見かねてか、声をかけたのはルカ。ルカは気分転換にと奏をセカイの湖へ連れて行く。

謎の少女とまふゆの夢

いつの間にかルカの姿が消え、そこにいたのは泣きじゃくる少女。奏が声をかけると、その少女は失くしてしまったぬいぐるみを探しているのだという。

ぬいぐるみを持った少女…

探すことを諦めてしまったような発言をする少女に対して、一緒に探そうと寄り添う奏。そんな奏に「いつもありがとう」と言って消える少女。そりゃあここまで湖とまふゆの想いの関連性をずっと描いてきたわけですから、少女も当然まふゆ絡みですよね。

どうやらあの少女は、まふゆの見ている夢がセカイに反映された姿の様子。まふゆの夢を通じて自分の曲が力になれていたと知った奏。奏の迷いは消え、再び曲を作り続ける意志を固めた。

【エンディング】まふゆを形成するもの

まふゆに必要なもの

4人でセカイの湖を訪れると、バーチャルシンガーたちも勢揃いで迎える。「想いの持ち主であるまふゆなら湖の中の物を掴めるのでは」という仮説のもと、まふゆを形成するものを集めることを勧められた。しかし、最初に湖を訪れた時の苦しい記憶がまふゆの手を止める。自分を見つけるために必要だと理解していても。

そんなまふゆの背中を押したのはやはりニーゴだった。絶望という共通点をきっかけ交わり、まふゆの苦しみを知り、それに寄り添い続けてきた3人の言葉はまふゆの心に暖かな灯をともす。

「まだ、わからないことが多くて、考えたくないこともたくさんあって、心が冷たくなる。けど、ミク達と、奏達と一緒なら、探していけると思う。」

まふゆの心境の変化に合わせて生まれたのは、開かない扉と1本の双葉。まふゆは、絶望の果てで出会った仲間たちと一緒に変わっていくことを決めた。扉が開き、双葉が大きく育つ日もそう遠くないと信じたい。

ストーリーを踏まえて聴く「トワイライトライト」はいいぞ

11月1日に公開されたニーゴの新ユニットソング「トワイライトライト」。今回のユニイベ限定メンバーの売りである「3DMVアナザーカット」の対象がトワイライトライトだったり、全ての衣装に「Twilight」がついていたりと、トワイライトライトが実質的な書き下ろし曲と言っていいのではないかと思う。

曲単体で聴いた時の個人的な第一印象も「進級後のニーゴの現在地」で、今回のイベントのテーマとも合致する。悔やむと書いてミライで「死にたい消えたい」「生まれた事自体が間違いだったの?」と叫んでいた4人が、今は「手を伸ばした先に繋がる夜があるから」「手を伸ばした先に射し込む光があるなら」と微かな希望を見出せている。

絶望が消えたわけではないが、少なくともニーゴという場所は4人にとって暖かいのだ。「不完全なまま持ち寄って、不安定なまま寄り添う」ニーゴの1年に幸多からんことを。

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この記事を書いた人

ワルキューレがきっかけでした。
精神的に参っている時、歌で救われたのが執着の始まりです。中でも、コロコロと表情や声色が変わる赤い服を着た人から目が離せず、気がついたらこんなサイトを作っていました。

コメント

コメント一覧 (1件)

  • まふゆちゃんの幼少期のころの特訓前のカードがぬいぐるみをもってりんごを食べている所と伏線回収されていてびっくりしました・・・考察面白かったです!!

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