「Animelo Summer Live 2021 -COLORS-」直前に発表された新曲「サイハテ」のリリース情報から、初披露をめちゃくちゃに期待しながらの参戦。出番は後ろから数えた方が早いぐらいに後半、全体的な印象はアニサマでお馴染みの「ネギを持っているやつが大体鈴木みのり」イメージからの脱皮でした。
1.エフェメラを集めて
何気ない一瞬一瞬を大事に思う気持ちを歌った、最も優しい曲。そんな曲中では、感極まって涙する姿も見られました。MCで出た「音楽は1人ではできないことに気づかされた2年間でした」という言葉は「見渡せばいつも誰かそっと寄り添ってくれた」など、エフェメラをあつめての歌詞とも重なっていて、開催に至るまでの過程やステージから見る景色に感じるものがあったのかなと。
笑顔も涙も地続き、感受性の高さからくる豊かな感情表現が基本姿勢。表現者・鈴木みのりの根っこの部分が強く出たパフォーマンスだったのではないでしょうか。
6年ぶりぐらいのSSAでした
MC
曲が終わると一転、あけすけな言葉で思わず笑みがこぼれるいつものMC。この振り幅もまた大きな魅力のひとつです。「いろんな色を見せられる」という言葉・そしてそれに違わぬセトリからは、おどけながらも強い意思が垣間見えたように思います。
2.サイハテ
どうしても期待せずにはいられなかった新曲の初披露。海賊王女PVの数十秒で印象が固まっていた分、初めてのフル尺は、曲の構成そのものに対しても新鮮な驚きが。
というのも、PVで流れていた部分は大サビも大サビで曲の半分以上はほぼピアノと歌のみ。今にも消え入りそうな声から受ける印象は「絶望」でした。それだけに、感情を爆発させる瞬間は「絶望的な状況に抗う意思」がダイレクトにぶつかってきます。抑圧と解放、アニメ本編の展開ともリンクしそうなとても激しく強い歌が「サイハテ」です。
そして感情の爆発といえば、世界一諦めの悪い絵師の姿がチラつきます。実際聴いている時の心の動きは、MMSツアーの「限りなく灰色へ」歌唱時に近いものでした。
本当に泣いているのか表現としてやっているのか判別できないレベルの表情もそう。ツアーの時はこれを意図的にやってるならいよいよ化け物じみてきたなと思ってましたが、今回で確信しました。化け物です。
そういう点も含めて、この1年間の鈴木みのりがグッと詰まった曲が「サイハテ」なのかなと思います。最も広く認知されているであろう「元気」というイメージに留まらず、喜びも苦しみも悲しみもまるっと表現し切る姿をアニサマという場で見せられたこと。終演後ツイートの「新しい色の私」という言葉からも、確かな手応えを感じられる一日でした。
✨Animelo Summer Live 2021 -COLORS-✨
『エフェメラをあつめて』
『サイハテ』(新曲初披露)
新しい色の私で、歌いました。2年ぶりの熱い夏🔥
自分の信じる音楽とお芝居を磨いて、何度でもこのステージで歌いたいと強く思いました。珍しく写真沢山撮りました😳(みのり)#anisama #アニサマ2021 pic.twitter.com/xT9MCrlOlp
— 鈴木みのりofficial (@minoringo_staff) August 29, 2021
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