【ネタバレ注意】劇場版プロセカの東雲絵名さん語り ファン向け映画としては完璧じゃないでしょうか

【ネタバレ注意】劇場版プロセカの東雲絵名さん語り-ファン向け映画としては完璧じゃないでしょうか

ここから先は「劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク」のストーリーに関するネタバレを大量に含みます。もう映画を見たから大丈夫だよという人だけ進んでください。

これは表に出しても大丈夫なミクさん舞台挨拶フォトセッション。10秒ぐらいしかないので前もってナイトモードにしておけばよかったと後悔。

目次

結論から言うと

結論から言うとたいへん面白かった。ファン向けの映画としては完璧と言っていいんじゃないでしょうか。

全員出演で、尺は長く見積もっても2時間弱で、という条件なので東雲絵名さん目当ての自分としては仮に絵名さんのセリフが一言しかなくてもOKという気持ちで見に行ったが、いい意味で裏切られた。主人公組以外もしっかりメインキャラだった。その上でお話もきれいにまとまっていて大満足。そんな劇場版プロセカの東雲絵名さん関連で印象に残ったことを書き連ねていく。

原作を知っているとニヤつくシーンがてんこ盛り

映画とは関係ないけど絵名さんがブチギレる5秒前といった趣でお気に入りのマイセカイフォト

「ファン向け映画として完璧」と言った理由がここで、まずそれぞれのキャラやユニットの紹介的な描写はなく、そこは知っている前提で進んでいきます。その分、「このキャラのこういうところが見たかった!」というシーンが随所に差し込まれます。

例えばオープニングでそれぞれのユニットの象徴的なシーンが入るけど、ニーゴはカラオケではしゃぐ絵名と瑞希を見守る奏とまふゆの姿で「ハッ」となる。「傷だらけの手で、私達は」を読み終えて間もない今は「いつもの光景」にとても弱いので。

本編に入るともっとすごくて、2人とも玄関に向かってるだけなのに「着いてくんな」と喧嘩する東雲姉弟とか、まふゆにブチギレるけど全然響かなくて頭を抱える絵名さんとか、ゲームの中でもお馴染みの光景ではあるけど、一挙手一投足を見られる、自ずと東雲家の作りが見えるという点でアニメで見ると解像度が全然違う。空飛ぶ天馬司とか迷子になる雫さんとか他のキャラに関しても同様で、この時点でもう満足。

プレイアブル以外のキャラも多数登場

謙さんや鳳家といった血縁者をはじめ、一歌の背後に三田洸太郎が映り込んだりフェニラン語りをするこはねが青龍院櫻子のチラシを持っていたりと、各ユニットを取り巻く人物も多数登場。

雪平先生の姿は「熱風」MVで少しだけ確認できる

ニーゴだとまふゆ母と奏父の姿は確認できた。なので東雲慎英とか夏野二葉とか雪平実篤先生もワンチャンないかと期待したけどさすがになかった。

カードイラストを意識した構図

映画の時系列的には仮面イベの前なのがなんとも皮肉

「ミクを救うための歌」の話をしている時にまふゆが仮面イベのイラストの表情をしたり

冷蔵庫の視点から見た奏があったり

「いいものが作りたいから」っぽい構図、「描きたくなった表情」のときの部屋着で絵を描く絵名さんの姿があったり。自分が気づいていないだけで他ユニットでもこういうのあるはず。

「原作に書き忘れたけど本当はあった」描写

麺かエナドリしか接種しないけど飲食シーンが多かった奏

義妹生活(CV.中島由貴のクール少女、CV.上田麗奈のママ、CV.鈴木みのりのお姉さんが出てくる作品)原作の三河ごーすとさんが言うところの「原作に書き忘れたけど本当はあった」描写の数々に満たされる。「ゲームではLive2Dと会話だけだから見えていなかっただけで、実際はこうだったんだろうな」という印象で違和感なくスッと入ってくる。

例えばまふゆ母と話している時のまふゆが水槽の中に閉じ込められているような描写や、エナドリ飲み過ぎな奏、黒いドロドロに飲み込まれそうな時も微動だにしないニーゴバチャシンたち「らしさ」出過ぎとか。イカにしか見えない穂波のタコの絵もそう。

25時、ナイトコードで。 ダイジェストアニメーション – Journey to Bloom『SELF』

そして「そこに在る、光。」のMVで絵名さんが描いた絵もしっかり見れる。Journey to Bloomの時の絵と合わせて、絵名さんの画風ってこんな感じなんだと解像度が上がってありがたい。意識してなかったけどクレジットでどなたが描かれたものなのか分かりそう。次は注意して見てみる。

田辺:収録は、「東雲絵名」役の鈴木みのりさんや「暁山瑞希」役の佐藤日向さんも含め“ニーゴ”全員で一緒に録りました。

事前のインタビューでは4人揃ってのかけ合いで収録できたという話があったけど、絵名と瑞希が無限に喋り続けるシーンのテンション感なんかはまさにかけ合いのなせる技な気がする。

ニーゴの異質さが際立つストーリー

閉ざされた窓のセカイは「諦めの想いに浸食され、絶望感に満ちたセカイ」ということで、初期のニーゴの雰囲気と似ている。これは制作陣も意識しているとは思う。だからこそ窓ミクの「わからない」にまふゆが反応したり、「そこに在る、光。」を作る時の「まふゆだからこそ伝えられるものがある」的な発言だったりが出てきたはずなので。窓のセカイはいろんな人の想いが重なったセカイだという説明があったが、特にニーゴは重なる部分が大きいだろうということで、窓ミクが最初に訪れたのが誰もいないセカイなのも納得感がある。

じゃああのセカイとニーゴの違いは何なのか考えると、絶望の果てでも光を追うことを諦められなかったのがニーゴなんだと思う。「絵と向き合いきれなくて、それでも描き続けた」から、ニーゴと出会って今の絵名さんに繋がるわけで。「そこに在る、光。」の歌詞がこれまでにないぐらいポジティブなのも、自分たちの苦しみの上にある歌ではなくて、それを乗り越えた先で「ミクと想いの持ち主たちを救うため」に作った曲だからなのだろう。そんな「そこに在る、光。」は、編曲だけとはいえ「限りなく灰色へ」以来のすりぃさん楽曲で歌い出しが絵名さん、最高だなあ。

ライブシーンも圧巻。パンフレットを読むと「歌うタイミングが違うと印象の強さも変わる」からメドレー形式にしたそうだけど、それでもユニットの色の違いが出て面白い。1番手ビビバスは頷きが止まらなかったり。ミクが狙われた時のバチャシンの反応もそうだけど、各ユニットを順番に映した時はニーゴの異質さが際立つ。ニーゴだけ踊らないから背景の演出がモリモリで、幻想的な曲調も相まってラスボス感すらある。今まさに苦しんでいる想いの持ち主たちに対して、その少し先を行く者として歌を届ける姿勢がそんな印象を抱かせるのか。ただこの後に仮面イベや荊棘イベが控えていると思うと胸が苦しい。

ザムザ / 25時、ナイトコードで。 × KAITO

「そこに在る、光。」というタイトルで歌詞に「25時」というワードがたくさん出てくるのも好き。どこまで計算ずくだったのかはわからないけど「光は1時の方角にある」というフレーズが与えた影響がでかすぎる。ネクスト演出の「Chasing your light, at 25:00」もそうだし。

余談ですが「そこに在る、光。」のプロモーションでLPみたいなのも作っていて、ニーゴは外注するタイプじゃなさそうだしもしかして瑞希コーディングもできるの??と職業柄気になったり。まあ今の時代1枚だけのLPならAIにお願いすればどうにでもなりますしね。余談でした。

ニーゴ推しは2週目、3週目こそ見に行くべし

ネタバレに触れないよう気をつけつつ1週間待つのがしんどいから初日に見に行ったが、ニーゴに関してはむしろ2週目以降が本番。2周目の上映後アナウンスと3周目のアフターライブをニーゴが担当するので、結局3週間連続で見に行くのが最適解なのだ。特典のCDランダム配布や星2チケットもあるのでね。幸いにも作品が面白かったので複数回見るのも全然苦じゃない。

それにしてもこの手の番外編的な集合もの作品でちゃんと面白いのすごいなって。同種の作品だと、主人公の作戦が見事すぎて気に入らないうえに友情を踏みにじったからという理由で相棒ポジションのキャラがエンディング10分前でラスボス化して超巨大ロボに乗って宇宙に飛び立ち後輩にぶっ飛ばされ黒コゲになって戻ってくるようなものばかりを浴びてきたので。あれはあれで楽しかったけど間違いなく王道ではないから、お話的にもしっかり筋が通っていることのすごさを噛み締めている。

話が逸れましたが劇場版プロセカ楽しかったという話でした。絵名さんの歌供給的にも「群青讃歌「劇場版プロジェクトセカイ」ver.」「Worlders」「そこに在る、光。」で3曲まとめていただけてありがたい。2回目以降で新たに気づいたことがあればまた追記します。

ここまで読んでくれた人は絵名さんはじめニーゴが大好きなはず。そんなあなたをニーゴのキャラに例えるなら誰かという診断ツールもあるのでよければ試してみてください。

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